リクルートスーツとビジネススーツの違い。
リクルートスーツは新卒の就職活動用。一方、ビジネススーツは時期や期間を問わずビジネスシーンで着用するスーツです。リクルートスーツは就活用なので、個性や上質感などをする必要はありません。むしろ、学生や新社会人らしい「フレッシュさ」や「清潔感」が求められます。さらに「誠実性」や「協調性」なども演出できると万全です。リクルートスーツ目的を達成するためのだけが重要。就職活動においてスーツで加点されるのは珍しいケースなので、「減点されないスーツ」を選ぶことが最優先です。
デザイン・サイズ感。リクルートスーツは、オーソドックスな仕様を選ぶのが原則。ジャケットは2ボタン、ノッチドラペルが基本です。スラックスはノータックかワンタックで、裾はシングルを選びましょう。ポケットが意外と重要で、ジャケットもスラックスもフラップ付きかセットインポケット(切り込みポケット)」が正解。パッチポケット(アウトポケット)はカジュアルな仕様なのでNGとなります。
サイズ感は適度なジャストフィット。ダラしなく見えてしまうオーバーサイズやモードっぽいタイトフィットは避けましょう。
ジャケットの着丈はヒップが半分からすべて隠れる程度の長さが目安です。袖丈は、手を下ろした際に袖口が手首に掛かるくらいが適正。袖口からシャツが1.0cm〜1.5cmぐらい見えるように着こなします。スラックスの総丈や股下は、裾が靴に触れてぐらいのハーフクッション程度が一般的です。スーツスタイルはサイズ感が重要なので自分に合ったサイズで仕上がるオーダーメイドを利用するのがおすすめです。
色・柄。リクルートスーツは柄のないダークトーンのネイビー、チャコールグレー、ブラックなどの無地が前提。どうしても無地を選びたくない場合は、シャドーストライプのような控えめな柄ならOKです。
1990年代まではネイビーでしたが、2000年代以降はブラックが増加しました。最近は就職後に冠婚葬祭にも流用できるブラックスーツがいっそう重宝されるようになっています。ただし、公務員試験や堅い企業の採用試験を受ける場合は、ダークネイビーを選ぶのが無難です。
素材・生地。生地で差別化するのであれば化繊の混紡のない天然素材(ウール100%)で繊維が細いほどタッチがなめらかで上質感が高まります。スーパー100以上といった細番手のウール糸を使った生地のスーツが重宝されるのは、上質感が強いためです。
シャツ。リクルートスーツに合わせるシャツは、もっともシンプルでピュアな白の無地が基本です。襟型も定番のレギュラーカラーかセミワイドカラーを選ぶようにしましょう。ボタンダウンはカジュアルな印象になってしまうのでNG。また、ジャケットの袖口からシャツが少しのぞくように着用するのが原則です。必然的に半袖のシャツはNGになります。チェック柄やストライプなど就職活動に遊び心のあるデザインはいりません。
ネクタイ。ネクタイもオーセンティックな柄を選ぶのが鉄則です。柄は無地かレジメンタルストライプがおすすめ。小紋柄、クレスト柄、ペイズリー柄などはクラシックな印象が強く、フレッシュなイメージが薄れてしまうので避けたほうが無難です。
靴・ソックス。リクルートスーツに合わせる革靴は、ドレスシューズのなかでもフォーマル度の高いタイプを選ぶのが原則です。カラーは黒、仕様は内羽根式のストレートチップかプレーントゥを選ぶのが一般的です。ローファーはカジュアル感が強くてNGです。合わせるソックスは、靴かスーツを色を合わせるのが基本。靴が黒なので、靴下も黒を揃えておけば問題ありません。
鞄・ベルト。就職活動では紙の資料をもらったり提出したりする可能性もあるので、それらを入れて持ち運べるバッグも必需品です。靴と同じブラックレザーのブリーフバッグがあると理想的です。できれば自立できるタイプのもの、面接時に床に置いた時にスマートに見えます。
ベルトも靴と同じブラックレザーを選ぶのが基本ルール。スムースレザーにシンプルなバックルを組み合わせた上品で控えめなデザインのベルトを選ぶようにしましょう。バックルを主張したものやカジュアルなベルトは当然NGです。
まとめ。Summary.
リクルートスーツは社会人としてのマナーが守れることを示し、入りたい会社に採用されるためのスーツを選ぶことが最優先です。相手に対してどうやって好印象を与えるかが重要ポイントです。最近は機能的なスーツも増えているため、さり気なくストレスを低減することも可能ですが、どんなスーツにするか迷うくらいなら、少し堅めのフォーマルなタイプを選ぶのがおすすめ。そのほうが減点されるリスクは抑えられるからです。スーツ姿で社会人としての常識があることを伝えつつ、個性や強みは試験や面接などでアピールするのが最善策です。
セカンド・セレクシオンでは、長年このファッション業界で培った経験と知識を持ったスタッフがお客様一人一人に的確なアドバイスと、お気に入りの洋服を身にまとう喜びを一緒に感じ合い、自分に合うスーツを一緒に考えて欲しいというお客様には、じっくり話し合いスタッフから提案させていただきます。